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本の紹介「ずかん落ち葉の下の生きものとそのなかま」

「ずかん落ち葉の下の生きものとそのなかま」ミミズクラブ文・皆越ようせい写真、技術評論社、2013年5月、ISBN978-4-7741-5691-0、2680円+税


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【冨永則子 20140404】【公開用】
●「ずかん落ち葉の下の生きものとそのなかま」ミミズクラブ文・皆越ようせい写真、技術評論社

 ウヘェ〜、気持ち悪いよ〜!ミミズをはじめ、ナメクジ、ムカデ、ダニ、ハサミムシたちが「やわらかいもの」「あしがたくさんあるもの」「あしが6本のもの」と、その形態ごとに集められている。写真の艶々した光沢が生々しくて、気持ち悪さを倍増してくれるが、説明文や豆知識として載せられている情報は「へぇー、そんなんや!」と思わず読み込んでしまう。学名や専門用語も使われていて、子ども向けの単なる図鑑ではなく、百科事典的な情報も得ることができる。総ルビ仕様なのも良い。
 身近に存在するのに知らないというか、あんまり知りたくなかった生き物たちの暮らしぶりを知ることで、次に出会った時、少しぐらいは冷静に見られるかな?

 お薦め度:★★★  対象:気持ち悪い生きものが好きな人に

【和田岳 20140425】
●「ずかん落ち葉の下の生きものとそのなかま」ミミズクラブ文・皆越ようせい写真、技術評論社

 肉眼で見えるサイズの土壌動物を写真で紹介。ずかんとあるが、種名を調べる図鑑ではなく、土壌動物にどんなグループがあるかを知る写真集。グループを調べる図鑑と言えなくもない。
 第1章「やわらかいもの」には、ミミズ、ナメクジ・陸貝、コウガイビル、ヒル。第2章「あしがたくさんあるもの」には、等脚類、ヨコエビ、多足類、ダニ、ザトウムシ、クモ、カニムシ、サソリモドキ、ヤイトムシ。第3章「あしが6本のもの」では、内顎類、昆虫。と大きく3つに分けて紹介される。
 写真を見ていくだけでも面白いが、それぞれにコラムが付いていて、それを読んで行くのも楽しい。「ホタルミミズは意外に身近な普通のミミズだった」「青いダンゴムシ」「幻のコヨリムシを探せ!」「トビムシは昆虫じゃない?」「イシノミのからだ3大トピック」なんかは勉強になった。土壌動物を観察してみたくなる1冊。

 お薦め度:★★★  対象:土の中の生物多様性にふれてみたい人

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