友の会読書サークルBooks

本の紹介「象虫」

「象虫」小桧山賢二著、出版芸術社、2009年7月、ISBN978-4-88293-376-2、2800円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【萩野哲 20100211】【公開用】
●「象虫」小桧山賢二著、出版芸術社

 本書を開けて、まずその鮮明なピントにびっくり。このような小型の生物は、接写では小さ過ぎ、顕微鏡では大き過ぎ、最も撮影しにくい対象の1つと思う。しかし、本書ではマイクロフォトコラージュという、ピントの合った部分をコンピュータで合成する撮影手法を用いて、全ての部分にピントが合った写真を完成させている。そのため、これら象虫の体色がどのような毛や鱗の配置によって構成されているのか、とてもよく理解できて楽しい。次に驚くのは、これら象虫が大変自然な姿勢で写っていることで、それからもこの撮影がさほど時間を要しないことが推察できる。残念ながら、撮影法の詳細には触れられていないが、時々ながめては楽しめる写真集である。

 お薦め度:★★★  対象:生き物を見て楽しむことができる人

[トップページ][本の紹介][会合の記録]