友の会読書サークルBooks

本の紹介「わかめ」

「わかめ およいで そだって どんどんふえる うみのしょくぶつ」青木優和文・畑中富美子絵、仮説社、2020年12月、ISBN978-4-7735-0305-0、1800円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。
[トップページ][本の紹介][会合の記録]

【西村寿雄 20210621】【公開用】
●「わかめ」青木優和文・畑中富美子絵、仮説社

 女の子の朝ご飯での疑問「わかめって なんだろう」から話は始まる。一枚の大きな切れ込みの多い葉っぱがあるのが〈わかめ〉だ。根元に、わかめの命を生み出す元〈めかぶ〉が入っている。〈めかぶ〉をクローズアップすると小さな粒が一杯見える。わかめのもと、〈ゆうそうし〉だ。〈ゆうそうし〉が海中を泳ぐ。〈ゆうそうし〉には、オスの配偶体とメスの配偶体がありうまく受精するとわかめの誕生となる。以後、どんどん〈わかめ〉は成長していく。〈わかめ〉は夏が苦手らしい。今は〈わかめ〉の養殖場がある。海から〈わかめ〉を切り取る漁師さんの姿も描かれている。もちろん〈わかめ〉料理のいろいろも。

 お薦め度:★★★  対象:わかめをいつも食べている人
【六車恭子 20210625】
●「わかめ」青木優和文・畑中富美子絵、仮説社

 お味噌汁の具といえばワカメはかかせない。海岸線が汚れた今は、乾燥ワカメで食する!
 この絵本でワカメのすべてがわかる。ワカメの一生を知ることでお椀の中にも世界の営みの一端にであえる。わかめの赤ちゃんのたんじょうからおすはいぐうたいがめすのらんと合体して受精、冬の洗礼がわかめらしく育むのだ。わかめも複雑系を季節の移ろいの中で生きてるんだ。わかめ、ありがとう!そんな気持ちになりました。

 お薦め度:★★★  対象:食することは元気の元だと思える日に!
【和田岳 20210620】
●「わかめ」青木優和文・畑中富美子絵、仮説社

 わかめの味噌汁をきっかけに、ネコをつれた女の子が、磯にわかめを探しに行く。という設定。生きてる時のワカメの姿。メカブから出た遊走糸が、海を漂って、岩の上で育ち、配偶体に。受精して育って、もとのワカメの出来上がり。人によるワカメの利用、ワカメの養殖、そして再びネコと女の子が登場して、わかめの味噌汁。
 表裏の見返しと後ろのページに付録として、文字多めの解説が並ぶ。ワカメ料理、ワカメのからだ、ワカメの観察方法、ワカメの仲間の紹介、ワカメの色の不思議、ワカメの養殖方法。それぞれの付録の下に“わかめクイズ”。裏表紙見返しに答えが付いてる。

 お薦め度:★★★  対象:わかめの増え方を知りたい人
[トップページ][本の紹介][会合の記録]