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本の紹介「わっ、ゴキブリだ!」

「わっ、ゴキブリだ!」盛口満著、どうぶつ社、2005年6月、ISBN4-88622-330-3、1200円+税


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【瀧端真理子 20050828】【公開用】
●「わっ、ゴキブリだ!」盛口満著、どうぶつ社

 あなたの家に出るゴキブリは何ゴキブリ?
 まるごと1冊がゴキブリ採りの本。中でもゴキブリ名人スギモト君のキャラが面白い。「ゲッチョは生き物屋にしては普通の人で、そこが変です」とスギモト君。そのスギモト君が指南する沖縄・野ゴキプロジェクトのプランニングが、最大の山場。
 ゴキブリ退治法を期待して、この本を手に取ったあなたに贈られる結末とは・・・。

 お薦め度:★★★  対象:家でゴキブリに悩まされている人

【田中久美子 20050902】
●「わっ、ゴキブリだ!」盛口満著、どうぶつ社

 最初はゴキブリだけで一冊大丈夫? と思ったが、私自身ヒュウガゴキブリタケに興味があったので後半一気に読めた。野ゴキをさがして沖縄、西表、屋久島、種子島と渡り歩けてうらやましい反面、ふと、そんなに朽ち木をこわしたんなら変形菌もたくさんいたでしょうねと思ってしまった。今回はゴキブリを追うあまり島々の豊かな生物相がいまいち見えてこない。そこらへんがちょっと物足りない原因かも。ゴキブリをさがすあまり「シカを追う猟師山を見ず」にならないでね〜。という感じ。

 お薦め度:★★★(2つ半)  対象:ゴキブリに拒絶反応を感じてない人なら誰でも

【六車恭子 20051027】
●「わっ、ゴキブリだ!」盛口満著、どうぶつ社

 生き物屋、ゲッチョが今度はゴキブリに挑む! 嫌われものゴキブリもわたしたちの身近に潜む最後の野生、と名誉の勲章が与えられた。この「沖縄、野ゴキプロジェクト」はある一線をこえる人とその門前に佇む人の落差を実感させてもくれる。
 ゴキブリ好きのスギモト君、ヘビ男ナカイ君、キョウトゴキブリ捕獲に導くオーイシさんはゲッチョの夢をかなえるつかのまの旅の仲間たちだ。いつものように文献を調べゴキブリ図鑑がイラスト入りで纏められていく。ゲッチョはディープな世界へゆきて戻りし案内人であり、その成果がこの本ということだろうか。

 お薦め度:★★★  対象:ゴキブリが嫌いでもマニア気質を覗いてみたい人

【和田岳 20050828】
●「わっ、ゴキブリだ!」盛口満著、どうぶつ社

 タイトル通りゴキブリが満載の本。まずはゴキブリの生態や嫌われ者ぶりを概観したのち、沖縄島で記録のあるすべてのゴキブリを一日で見つけようと言う「沖縄野ゴキ・プロジェクト」が発動される。参加者は、ゲッチョとスギモッチの二人。妙な二人が妙な事を始めたな〜、という感じ。その後、屋久島、千葉県、京都府などでのゴキブリ探索行などが描かれる。
 この本を読んでも、ゴキブリについての体系だった知識は得られない。ゴキブリの退治法がわかるわけではないし、ゴキブリ好きにもならない。ただ、ゴキブリにもいろんな種類があるんだなぁ、とは思える。
 挿入されるイラストは大部分ゴキブリ関係。ゴキブリのイラストすら見たくない人は手にしない方がいいだろう。
 お薦め度:★★  対象:ゴキブリがさほど苦手ではない人

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