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本の紹介「東大講座すしネタの自然史」
「東大講座すしネタの自然史」大場秀章ほか著、日本放送出版協会、2003年11月、ISBN4-14-080827-6、1500円+税
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【魚住敏治 20040623】【公開用】
●「東大講座すしネタの自然史」大場秀章ほか著、日本放送出版協会
鮨をつまみ、お酒でも飲みながら「うんちく」を語りたい人には、ピッタシの本です。
章ごとにどの分野に力を入れて書いてあるかに若干のバラツキがありますが、概して、
鮨の歴史、魚類、甲殻類、貝類の生態や、それぞれの直面している問題について広く浅く描かれています。
ただ読み進むにしたがって昨今、提供されるネタの変化や漁獲量の減少、環境の悪化などが我々日本人に起因しているのかもしれないと気付き、食欲をなくすことになるかもしれません。
お薦め度:★★★ 対象:このごろ鮨ネタが変ってきているのではと思っている方
【寺島久雄 20040615】
●「東大講座すしネタの自然史」大場秀章ほか著、日本放送出版協会
すし文化を自然史の切り口から見るユニークな解説書である。
現在の鮨となった歴史は日本の食文化が自然の恵みに支えられておる。すしネタも当然生きもので安全であることで、日本の多様な自然界から採ってくるものであり、此処でも環境問題が出てくる。そして更に、国内で絶滅するネタに代わり韓国、中国、アメリカ他の地域からの輸入物が多くなっている。
此のすしネタになる魚、カニ、貝、エビ、ウニ等を自然史の立場から個々に解説している。
お薦め度:★★ 対象:海からの食材について興味ある人に
【村山涼二 20040624】
●「東大講座すしネタの自然史」大場秀章ほか著、日本放送出版協会
日本人の好きな食べものの筆頭、海外でも人気の、「すし」の「ネタ」の自然史。発酵を伴う保存食の熟れ鮨から、生きのいい江戸前の握り鮨への発展の歴史を見ると、「ネタ」となる魚類、甲殻類、貝類など、身近な沿岸水域に、多様な「ネタ」を育てる豊かな自然があったことに気づく。「ネタ」の生態・生活史が詳しい。環境の汚染により、今や多くの「ネタ」の供給源は、江戸前から、日本前、アジアから世界へ、又、養殖に頼っている。鮨を食べ続けることの出来る環境の維持の大切さを教えてくれる。
お薦め度:★★★★ 対象:すしを愛するすべての人
【和田岳 20040625】
●「東大講座すしネタの自然史」大場秀章ほか著、日本放送出版協会
2001年度に東京大学総合研究博物館で行われた同名の公開講座を出版したもの。録音を原稿に起こしたものがベースらしく、話し言葉で書かれ、講演録風になっています。内容は、鮨の種類と歴史からはじまって、魚、甲殻類、貝と、おもだったすしネタの話題がならんでいく。
環境破壊や過剰採取によって、次々と姿を消す近海物のすしネタ。外国から大量に輸入され、海外でも環境破壊や過剰採取を引き起こしていること。まったくの別種が馴染みの名前で売られていること。などなど興味深い話が色々盛り込まれている。全体的には、魚介類と人との関わりについての部分はいいのだけれど、生態や形態・分類の紹介が、中途半端な点は不満。
お薦め度:★★ 対象:すしを食べながらうんちくをかたりたい人
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