友の会読書サークルBooks

本の紹介「死体はみんな生きている」

「死体はみんな生きている」メアリー・ローチ著、日本放送出版協会、2005年1月、ISBN978-4-14-081012-5、2000円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【高田みちよ 20080221】
●「死体はみんな生きている」メアリー・ローチ著、日本放送出版協会

 表題に引かれて読んでみた。が、途中で嫌になる。死体がいかに世の中の役に立っているか、が主題であり、例えば、医学への検体、検死のための腐敗実験、ダミーではわからない安全実験、実際の事故の検証、などなど、重要な用途を説明する。が、作業従事者へのインタビューで、さんざん気持ち悪くないのかを聞くし、ちょっとでも気持ち悪そうなそぶりを見せる助手についての描画が長い。あげくに、中世ヨーロッパの解剖医や実験者がいかにめちゃめちゃなことをしてきたかが、最も詳細に書かれている。
 死体の重要性を示すどころか、「ほら、気持ち悪いやろ!」といいたいようだ。

 お薦め度:★  対象:解剖や標本作りをやってみたいけど躊躇している人には絶対に読ませてはいけない。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]