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本の紹介「生命誌の世界」
「生命誌の世界」中村桂子著、NHKライブラリー、2000年9月、ISBN4-14-084119-2、871円+税
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【和田岳 20060623】
●「生命誌の世界」中村桂子著、NHKライブラリー
生命誌とは聞き慣れない言葉。しかし、定義は書いてない。はじめににはこうある。生命誌とは「基本を科学に置きながら生物の構造や機能を知るだけではなく、生きものすべての歴史と関係を知り、生命の歴史物語(Biohistory)を読み取る作業です」。自然史(Natural
History)と何が違うのか?
生命誌が何かはともかく、内容はDNA、ゲノム、細胞とミクロ生物学を軽く紹介した後に、オサムシの分子系統を紹介、そして脳研究から人の心や未来まで考えてくれる。そのすべてに、それが生命誌なのです、などというフレーズがくっつく。 「生命誌の世界」というよりは、「中村桂子の世界」。中村桂子の中にあるモヤモヤーとした「生命誌」なるものを読者ががんばって理解しろという本。とても面倒臭い。
お薦め度:★ 対象:中村桂子信望者
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