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本の紹介「猫の体は不思議がいっぱい」

「猫の体は不思議がいっぱい 楽しい解剖学」佐々木文彦著、学窓社、ISBN978-4-87362-715-1、2011年8月、2000円+税


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【高田みちよ 20120427】
●「猫の体は不思議がいっぱい」佐々木文彦著、学窓社

 獣医さんがネコの体の解説をしてくれる。目とか鼻とか耳とか生殖器とか。人と違う部分、特に目が縦長なところとか、耳が自在に動くところとかはすごく面白い。本の最後に耳のペーパークラフトが付いていて、倒れる仕組みを実際に折ってやってみることができる。絵や構成は一見かわいく、平易な文章でノリノリに書いてあるのに、内容はわりと難かしく、少なくとも子ども向けではない。不満どころは、ネコの爪とかネコらしい部分が描かれていないこと、生殖器は人をモデルに解説しすぎていて、ネコの特性が少ないこと。全然かわいくないネコの挿絵がもっとも不満かも。

 お薦め度:★★  対象:勉強がいまいち苦手な獣医学生に

【和田岳 20120227】
●「猫の体は不思議がいっぱい」佐々木文彦著、学窓社

 「(続)ぼくとチョビの体のちがい」に続く楽しい解剖学第三弾。チョビはイヌで、今回はネコ。あいかわらず、著者自身が描いた微妙なイラストが散りばめられる。
 章立ては、皮膚、目、鼻、耳、筋肉、生殖器。なぜか大部分の内臓や骨格系がない。そこが一番知りたいのに! と少し不満。でも、汗腺、第三眼瞼、瞳孔、縁皮嚢などの説明は興味深い。ただ、全体的にちょっと物足りない。あれ、もう読み終わった、って感じ。2000円はちょっと高い。

 お薦め度:★★  対象:猫好き

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