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本の紹介「もしもハチがいなくなったら?」

「もしもハチがいなくなったら?」横井智之著、岩波ジュニア新書、2025年3月、ISBN978-4-00-500997-8、880円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。

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【森住奈穂 20251219】【公開用】
●「もしもハチがいなくなったら?」横井智之著、岩波ジュニア新書

 花を訪れて花粉や花蜜を利用するハチ、ハナバチ。有名なものではミツバチやクマバチ。他にもたくさんのハナバチが、世界中に生息している。ハナバチは花粉を媒介するので、野生植物はもちろん農業分野で大活躍。本書では、そんなハナバチたちの暮らしぶりや人との関わりを、初心者にもわかりやすく解説している。とてもお世話になっているのに、急速に数を減らしているとされる現在、私たちの危機意識は薄い。著者はミツバチサミットを開催して、送粉者に関する普及啓発に努めているそう。Bee Hotel、私もやってみたい!

 お薦め度:★★★★  対象:小さなハナバチの大きな仕事を知りたいひと
【西本由佳 20251214】
●「もしもハチがいなくなったら?」横井智之著、岩波ジュニア新書

 ハナバチと呼ばれるハチは、ミツバチやマルハナバチなどたくさんの種類がいる。大きさは4ミリくらいからミツバチの14ミリくらいまで。花を訪れて花粉を運ぶのに都合がいいように、毛はふさふさ。巣はミツバチのような巣だけでなく、地面や筒に営巣したり、木を掘ったりする。ハナバチは花粉や蜜を集め、巣に持ち帰るけど、そのときに訪れた花に花粉を運んで受粉を助けるという大切な役割を果たしている。それはもちろん自然のなかで暮らす植物にとって実をつけるのに大事なことだけど、人にとっても、たくさんの作物を作るのに大事なことだ。もしもハチがいなくなったら、受粉を手作業でしないといけなくなり、とても大変なことになる。いま、ハナバチが減っているという。考えられる原因は、生息環境の減少、えさ資源の減少、病気や外来生物、地球温暖化、農薬など。身近な生きものに目を向け、彼らが生態系のなかでどうつながっているかを理解し、保全を図っていくことが大事になってくる。

 お薦め度:★★★  対象:花や果物が好きなら
【西村寿雄 20251217】
●「もしもハチがいなくなったら?」横井智之著、岩波ジュニア新書

 平易な文でわかり良く書かれているので、小学生高学年から読めるのではないか。ぜひ、子どもたちにも読んでほしい一冊である。
 「あとがき」に「「もしもハチがいなくなったら」とはで、「決して絵空事ではなく、現実味をもった状況といえるでしょう。」と書かれている。もし、ハチがいなくなったらこれは一大事。今年の暑い夏、昆虫類は少なく感じたのは私だけだろうか。この本は、とりわけハナバチについてくわしく書かれている。ハナバチにはミツバチやハキリアリなど約15種以上もいる。ハナバチの特徴はなんといっても体全体に生えている「毛」。その毛が花粉を運ぶ手助けとになる。ハナバチのありがたさを思い出させる。

 お薦め度:★★★★  対象:昆虫好きの子どもから
【萩野哲 20251213】
●「もしもハチがいなくなったら?」横井智之著、岩波ジュニア新書

 ハナバチ類は花を訪れる昆虫の代表格である。祖先は約1億年前に出現したと考えられており、多くの被子植物が出現した時期と重なっており、効率よく花粉や花蜜を集めるのに適応した運搬毛やそれが密集した部分(スコーパ)などが発達している。ハナバチは蜂蜜のように直接恩恵を与えているばかりでなく、花粉媒介で作物生産に貢献し、更に野生植物の受粉、すなわち生態系サービスの一端を担っている。しかし、そのハナバチ類を含めた昆虫全体が近年大幅に減少している。原因は、生活場所の消失・分断、餌資源の減少、疾病や外来生物の増加、地球温暖化の影響、化学農薬の使用などが想定されているが、いずれも人間活動が関係している。この現象はもちろん、人間のみならず、全ての生物にとって困ったことなので、どうしたらよいか?ハナバチの場合は様々な保全がはかられていることを本書を通じて知ることができたが、このようなことを知らない人は多いだろう。何事もそうだが、正しく知って、自分でできる行動をすることが大切だろう。

 お薦め度:★★★  対象:ハナバチ類を通じてお互いがつながっていることを考えたい人
【和田岳 20251219】
●「もしもハチがいなくなったら?」横井智之著、岩波ジュニア新書

 ハナバチがいなくなったら、生態系や我々の暮らしにどんな影響があるかを紹介。第1章は、植物が花をつけるのは送粉者を呼ぶため。おもに昆虫の貢献、昆虫と植物の駆け引き。第2章は、7科に分類されるハナバチを科ごとに紹介。毒針や毛、雌雄の違いといった形態。社会、営巣場所、巣の材料、夜の行動といった生態。第3章は、ハナバチの生態系サービスと農作物生産における貢献。ミツバチ、マルハナバチ、マメコバチ(ツツハナバチの仲間)の利用。第4章は、ハナバチの減少。減少原因として、食物資源の減少、病気や外来生物、地球温暖化、農薬の可能性が紹介される。最後の第5章は、ハナバチの保全について。正直に言えば、さほど目新しい内容はなかった。マメコバチがリンゴ栽培でそんなに利用されてるとは知らなかったけど。

 お薦め度:★★★  対象:ハチは刺すから怖いだけと思ってる人
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