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本の紹介「ミッドウェイの海鳥たち」

「ミッドウェイの海鳥たち」ジャック・T.モイヤー著、フレーベル館、2002年7月、ISBN4-577-02447-0、1600円+税


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【和田岳 20040625】【公開用】
●「ミッドウェイの海鳥たち」ジャック・T.モイヤー著、フレーベル館

 「モイヤーさんと海のなかまたち」という写真絵本シリーズの1冊。太平洋に浮かぶミッドウェイ島。コアホウドリを中心に、そこで繁殖する海鳥と自然を美しい写真で紹介した写真絵本。緑の草の上に、一面コアホウドリが並んでいる写真を見ると、一度ミッドウェイに行ってみたくなること請け合い。
 最後の方は、海洋のゴミ問題にあてられている。海に捨てられたゴミが海流にのって、太平洋にぽっかり浮かぶミッドウェイに山になっているのを見ると唖然とします。100円ライター一つでも、決して海に捨てないように! その一つが、はるかかなたのミッドウェイでコアホウドリのヒナの命を奪うかも知れないのだから。
 
 お薦め度:★★★  対象:鳥好きなら誰でも

【寺島久雄 20040615】
●「ミッドウェイの海鳥たち」ジャック・T.モイヤー著、フレーベル館

 太平洋のまんなかのミッドウェイに於けるコアホウドリを中心とした海鳥の生態を写真と解説で紹介する本であります。
 外敵の少ない餌の豊富な島で繁殖する美しい海鳥は、太平洋の海流と風に乗って数を増やしてきている。特にコアホウドリは80万羽も繁殖にやってくる。
 ミッドウェイにも日本をはじめ各国からのゴミ特にプラスチックが流れ着き多くの幼鳥が死んでいると、環境問題が発生していると警告を発している。
 美しい写真は素晴らしく楽しめる。
 
 お薦め度:★★★  対象:海鳥の海洋に於ける生態を知りたい人に

【六車恭子 20040625】
●「ミッドウェイの海鳥たち」ジャック・T.モイヤー著、フレーベル館

 大平洋のまん中にぽっかりとうかぶミッドウェイ環礁は海鳥たちの宝庫です。巨大な火山の頂上に築き上げられた小さな3つの島からなるこの環礁は海の生き物たちの繁殖地であり、また大海原を旅する海鳥たちの翼を休めるオアシスともなっているのです。ここでは毎年80万羽が繁殖しているともいわれるコアホウドリにスポットをあてて、彼らが巨大コロニーを築き、巣立っていく様子を紹介しています。しかし巣立ち雛のうちの3割はその勇姿を海上に解き放つことなく死をむかえる。海がなん年もの時をかけて巡っている様を告発して、はるばると日本の地から運ばれたゴミが彼等の命を奪っていることを納得させてくれる。
 
 お薦め度:★★★  対象:環境問題に興味のある人

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