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本の紹介「クサレケカビのクー」

「クサレケカビのクー」越智典子文・伊沢正名写真・塩田雅紀絵、福音館書店「たくさんのふしぎ」2006年7月号、2006年7月、390円+税


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【西村寿雄 20060624】【公開用】
●「クサレケカビのクー」越智典子文・伊沢正名写真・塩田雅紀絵、福音館書店「たくさんのふしぎ」2006年7月号

 クサレケカビの〈クー〉と〈わたし〉との対話形式で話は進む。
 カビはきたなくて気持ちわるいと思う〈わたし〉に
 「そんなあ、あんなにきれいなのに…」と〈クー〉。〈クー〉に案内されて,〈わたし〉はカビの世界を見て回る。一つ一つ拡大されたカビの姿(写真)はほんとにきれいだ。
 「カビがあちこちで、おいしい食べものを囲んでビクニックしているの」
 「カビは、ほんの少し、食べ物をわけてもらいたいだけなの」
と〈クー〉が語る。
 カビのおかげで生き物の死体も土にもどっているこや、鰹節、みそ、しょうゆ、お酒など、人もかびを利用していることを知らされ、〈わたし〉もカビがより身近になってしまう。
 あっさりとした語りで、美しいカビの世界を道案内してくれる。

 お薦め度:★★★★  対象:生き物に興味のある小学校中学年から

【釋知恵子 20060824】
●「クサレケカビのクー」越智典子文・伊沢正名写真・塩田雅紀絵、福音館書店「たくさんのふしぎ」2006年7月号

 カビってどこにいるの?
 カビがきれいだって、ほんと?
 カビって何かの役に立つの?
 カビの体はどうなっているの?
 人がカビを食べているって、ほんと?
 クサレケカビのクーが教えてくれるよ。
 クサレケカビってなあにって?
 身近に暮らすあの虫につくカビなんだって。答えは見てからのお楽しみ。

 お薦め度:★★★  対象:カビを見直したい人に(子どもから大人まで)

【田中久美子 20060623】
●「クサレケカビのクー」越智典子文・伊沢正名写真・塩田雅紀絵、福音館書店「たくさんのふしぎ」2006年7月号

 あまり知られないまま嫌われ者になっているカビ。そんなカビの仲間をクサレケカビのクーちゃんが次々紹介していってくれます。葉っぱにつくいろいろな病気も実はカビの仲間だったのね。でもカビには自然の中で果たす重要な役割もあることを教えてくれます。
 さて、クサレケカビのクーちゃんの正体は? 
 巻末の監修者出川洋介さんの言葉にもグッときます。「ジャガイモでカビをそだてる方法」も…。

 お薦め度:★★★★  対象:幼児〜一般。カビに興味のない人も一度読んでみて下さい。

【和田岳 20060825】
●「クサレケカビのクー」越智典子文・伊沢正名写真・塩田雅紀絵、福音館書店「たくさんのふしぎ」2006年7月号

 クサレケカビのクーを道案内に、会話をしながら、カビのいろんなことが紹介される。写真は美しいだけでなく、表紙の目玉の親父の集団をはじめ、気になるものがいっぱい。カビは不潔とか、気持ち悪いといった先入観を捨てさえすれば、カビだらけになったご飯も楽しい。裏表紙のカビの生えた手形の理由は、中身を読めばわかる。
 カビだらけの、カステラ、イチゴ、ジャム。撮影のためにわざとカビを生やしたんだろうか? 今度カビが生えたら、そのままにして、じっくり観察してみようかと思う。

 お薦め度:★★★★  対象:美しさや形のおもしろさを素直に楽しめる人

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