友の会読書サークルBooks

本の紹介「川原の石ころ図鑑」

「川原の石ころ図鑑」渡辺一夫著、ポプラ社、2002年7月、ISBN4-591-07321-1、1400円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【西村寿雄 20030423】
●「川原の石ころ図鑑」渡辺一夫著、ポプラ社

 著者の渡辺一夫さんは、地学の専門家ではない。どちらかいうと「やさしい地図入門」などの著書もある社会学の文筆家。その渡辺さんが全国の河川を歩いてそれぞれの石ころを集めて図鑑にした。各河原にある石ころを並べて見ると自ずと上流にある地質分布が読めてくる。砂岩、チャート、石灰岩の多い芹川(滋賀県)、流紋岩、花こう斑岩、チャートが多い熊野川、結晶片岩、チャートの多い紀ノ川など、その河川流域の地質がくっきり浮かび上がってくるからおもしろい。各河川の地学的特徴もこまめに調べて書いてくれている。北海道から九州まで58河川。
 石ころ図鑑もこんな見方で眺めていくと楽しさも増すのでは。
 
 お薦め度:★★★  対象:小学校高学年から、川遊びの好きな人、石ころの好きな人

[トップページ][本の紹介][会合の記録]