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本の紹介「化石を掘る」

「化石を掘る」大八木和久著、ちくま新書、2003年7月、ISBN4-480-06123-1、951円+税


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【魚住敏治 20051214】
●「化石を掘る」大八木和久著、ちくま新書

 日ごろ化石を見る機会は、それほどあるわけではないし、興味があっても自分で化石を掘るとなると、どこから始めたらよいのかわからないそんな時に一読したいのがこの本です。
 化石の基礎知識からスタートして採集場所の情報、その後のクリーニング、整理の仕方まで順をおって解説されています。化石採集家を自認するだけあって経験にうらうちされた内容になっています。

 お薦め度:★★★  対象:化石に少しでも興味のある方

【瀧端真理子 20051206】
●「化石を掘る」大八木和久著、ちくま新書

 化石を手がけるには、几帳面な人、慎重な人、綺麗好きな人が向くという。「化石採集家」である著者は、各地を歩いてまわり、全国の地質分布はだいたい把握しているという。
 新書サイズながらカラー写真も多く、化石が見れる博物館リストも便利。化石についてのやさしい説明、化石採集の実際、クリーニングと整理、活用法と続く。採集地ガイドの「クマに注意」「川への転落注意」などもほほえましい。指定のみで活用できない文化財行政や、暗い博物館展示への批判も鋭い。化石産地に博物館を、の主張は正論だが、財源への言及がないのが残念だ。

 お薦め度:★★★★  対象:天然記念物や博物館に興味のある人

【中条武司 20060209】
●「化石を掘る」大八木和久著、ちくま新書

 アマチュアとして化石を掘り、化石を愛し、そして職も辞して(だと思う)まで化石にのめり込む著者が、化石採集からクリーニング、フィールド紹介、写真撮影、その展示までを紹介した本。
 でも、非常に悪意に満ちた。そして多くの人を蔑んだような文章と思うのは私の読み違いか。自分の気に入らない部分を批判するのはかまわないが、そして優越感を持つのはかまわないのだけど、それを読者に押しつけるのはどうかと思う。

 お薦め度:★  対象:参考程度に読むくらいで

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