友の会読書サークルBooks

本の紹介「感染地図」

「感染地図 歴史を変えた未知の病原体」スティーヴン・ジョンソン著、河出書房新社、2007年12月、ISBN978-4-309-25218-6、2600円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【村山涼二 20090826】
●「感染地図」スティーヴン・ジョンソン著、河出書房新社

 1850年代、感染症の病原体の微生物が原因だと判っていなかった頃、世界中にコレラが大流行していた。ロンドンに於いても、数千、数万人の死亡が繰り返されていた。原因は瘡気(悪臭)であると言われていた。麻酔医ジョン・スノーは、コレラ発生地区別に、詳細な分析を行い、感染の原因が、コレラ菌に汚染された水道水や井戸にある(飲料水媒介説)を科学的に証明した。公衆衛生における疫学調査の草分けである。新型インフレンザ大流行の今、疫学調査の原点を顧みるのも意義があるだろう。

 お薦め度:★★★★  対象:広く一般の方

[トップページ][本の紹介][会合の記録]