友の会読書サークルBooks

本の紹介「カメのきた道」

「カメのきた道 甲羅に秘められた2億年の生命進化」平山廉著、NHKブックス、2007年10月、ISBN978-4-14-091095-5、920円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【田中久美子 20071221】
●「カメのきた道」平山廉著、NHKブックス

 恐竜時代の三畳紀からすでにカメの化石は見つかっているのに、存在が地味なせいか、現世とあまり変わらない形態のせいか、カメの化石についてはあまり聞いたこり見たりした事がない。この本を読むと、カメの甲羅や骨格のしくみ、種類の分かれ方など、中生代と現代をつなぐカメの進化が見えてくる。身近で親しんでるはずのカメの甲羅の中がこんな風になってるとは知らなかった! 博物館で見るカミツキガメやワニガメが新鮮に見えてきた。骨格図や復元図、他の爬虫類の化石や現世との比較など、図を見てるだけでもけっこう楽しめる。化石種の名前はややこしくてこんがらがってしまいそうだが、現世に受けつがれているものには、よりいっそう親しみを感じる。恐竜だけじゃなくて、カメも面白いよと思わせてくれる本。

 お薦め度:★★★   対象:カメ好きはもちろん恐竜好きの人ももりとん動物好きの人は誰でも

[トップページ][本の紹介][会合の記録]