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本の紹介「貝のミラクル」

「貝のミラクル」奥谷喬司編著、東海大学出版会、1997年10月、ISBN4-486-01413-8、2500円+税


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【魚住敏治 20041020】【公開用】
●「貝のミラクル」奥谷喬司編著、東海大学出版会

 貝と言えば二枚貝と巻貝、そんな単純なイメージしか持っていませんでした。でも海、川、陸と色々な場所に住み、大きさも大、中、小、そして微少貝まで。形態もあるはずの貝殻のないものまでいる。さらにその彼、彼女らは、生き残るために、色々な戦略で自然にはたらきかけている。そんな様子が、それぞれの執筆者によって語られています。
 章ごとの文の長さはバラバラ、文体も読みやすいものから読みにくいものまで千差万別。でも好きな所を拾い読みしていくだけでも、執筆者の研究の苦労や楽しみが直接伝わってくるような一冊です。

 お薦め度:★★★  対象:貝のことを楽しみたいと思っている方

【和田岳 20040912】
●「貝のミラクル」奥谷喬司編著、東海大学出版会

 18名の貝の研究者が、それぞれ自分の専門分野をわかりやすく紹介してくれます。貝の行動や生態、形態関係が多いが、環境ホルモンや養殖など社会的なテーマも取り上げられています。
 海藻の上、熱水噴出孔、洞窟といった特殊な生息場所。浮かんだり、通勤したり、銛を打ち込んだり、何匹もつらなって交尾したりといった愉快な行動。細長く伸びたり、途中で逆巻きになったりといった不思議な形。タイトル通りのミラクルがいっぱい。
 どの章も楽しく読めるので、目次を見て興味を持った章を拾い読んでいったらいいでしょう。

 お薦め度:★★★  対象:動物の不思議な行動や生態に興味のある人

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