友の会読書サークルBooks

本の紹介「干潟を考える 干潟を遊ぶ」

「干潟を考える 干潟を遊ぶ」大阪市立自然史博物館編、東海大学出版会、2008年4月、ISBN978-4-486-01781-3、2500円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【萩野哲 20080625】【公開用】
●「干潟を考える 干潟を遊ぶ」大阪市立自然史博物館編、東海大学出版会

 この本が使えるかどうか、入手してから数日後に参加した「周防灘合宿」はよい機会であった。構成としては、潮汐の原理、干潟とはなにかとその具体的事例、生き物、干潟の楽しみ方、興味深いコラム、それに実際に干潟に行ったときの楽しみ方まで、干潟についての全てをコンパクトに記載してある。往路でざっと読み、現地で確認できるボリュームで、満足できる内容であった。今後も干潟に行くときは読み返すたびに新しい発見があるかもしれない。ただ難点を挙げると、白黒の生態写真の一部が背景とのコントラストの問題でやや分かりにくく、むしろ標本写真や図の方が理解を助けたのではないかと感じた。また、38ページのウミニナ類の絵解き検索のようなものが他の類似種の多い分類群でも用意されていれば非常によかったのにと思った。

 お薦め度:★★★  対象:これから干潟に行く人

【和田岳 20080627】
●「干潟を考える 干潟を遊ぶ」大阪市立自然史博物館編、東海大学出版会

 潮が引くと海岸に姿を見せる干潟。遠目には平らに広がっているだけで、とくに何もない。でも、近づいてよーく見ると、いろんな生き物が暮らしているのが見えてくる。
 たくさんの生き物が暮らしているといわれても、干潟の生き物観察はとっつきにくい。干潟を掘り返したり、石や木をひっくり返したりしないと見つからなかったり。どんな場所にどんな生き物が暮らしているかを、ある程度知っていて初めて干潟を充分に楽しむことができる。そんな干潟の予習にぴったり一冊。
 他の干潟の本には載っていない干潟の生き物のヒミツがたくさん載っている。干潟に必携の一冊。でも、鳥のところは読まなくて良いから。

 お薦め度:★★★  対象:干潟に行く人、行きたい人

[トップページ][本の紹介][会合の記録]