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本の紹介「ダーウィンに消された男」

「ダーウィンに消された男」アーノルド・C・ブラックマン著、朝日選書、1997年9月、ISBN4-02-259683-X、1700円+税


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【高田みちよ 20070127】
●「ダーウィンに消された男」アーノルド・C・ブラックマン著、朝日選書

 本書の主役はアルフレッド・ラッセル・ウォレス。ウォレス・ラインで有名なあのウォレス。「進化論を発見したのはダーウィンではなく、ウォレスのほうだ」、というのが本書の趣旨である。当時の手紙や論文を証拠に、ダーウィンがウォレスの進化に対する考え方を盗み、ウォレスよりも前に「種の起源」を急いで仕上げたということを指摘する。ウォレスは貧乏な「虫捕り屋」、ダーウィンは裕福な「生物学者」であったことから、ダーウィンを疑うものはなかったようだし、ウォレスはダーウィンを尊敬していたらしい。時代背景、ライエルやウォレスの人生なども紹介する、な文章で読みやすい。

 お薦め度:★★★  対象:ドラマ人間模様の好きな人、進化論に興味のある人

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