友の会読書サークルBooks

本の紹介「大腸・内幕物語」

「大腸・内幕物語」坂田 隆著、ブルーバックス


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【中村富予 20020809】
●「大腸・内幕物語」坂田 隆著、ブルーバックス

 毎日、お世話になりながらもあまり知られていない大腸。大腸の1番のお仕事は「上手にウンチを作ること」。動物の大腸を専門に研究してきた著者が、大腸の働き、大腸からみた動物の進化や大腸の中にいる細菌の暮らしぶりなどを一般の人間にもわかりやすく書いてくれていて、けっこうおもしろく一気に読める本。
 哺乳類が草原に生えている草をエサにするには消化管のどこかを大きくし、形を複雑にしなければならなかったので肉食動物より草食動物のほうが歴史の浅いことなどをこの本で初めて知りました。
 大腸内での細菌たちのすみわけや熾烈な縄張り争いなども、自分の大腸の中でも繰り広げられていると思うととても身近なことに感じられます。
 猫のウンチがくさいワケ、よいウンチは便器にくっつかないワケなど、ウンチにまつわる素朴な疑問にもみごとに答えてくれます。

 お薦め度:★★★  対象:一般向き?


[トップページ][本の紹介][会合の記録]