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本の紹介「地球変動の犯人を追って、科学者、海にもぐる」
「地球変動の犯人を追って、科学者、海にもぐる」佐野貴司著、河出書房新社、2025年8月、ISBN978-4-309-61777-0、1540円+税
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【西村寿雄 20260303】
●「地球変動の犯人を追って、科学者、海にもぐる」佐野貴司著、河出書房新社
海底に潜む地球変動のなぞを解きをわかりやすく書いている。文体もやさしく小学生にも読める。太平洋沖など大洋の底も平らでなく凹凸のあることは想像がつく。従来「〇〇小陸」があったとか「ムー大陸」があったとか怪しげな憶測がささやかれていが、それらの真偽を地学的にはっきりさせていく。地中に潜ったり海底のサンプルを取り出したりして海底の実態を明らかにしていく。
お薦め度:★★★ 対象:海底地形に興味ある人
【森住奈穂 20260306】
●「地球変動の犯人を追って、科学者、海にもぐる」佐野貴司著、河出書房新社
14歳の世渡り術シリーズ。火山学、地球科学を専門とする著者が、地球変動46億年の歴史をわかりやすく解説する。世界を股にかける調査の舞台は太平洋、南太平洋、日本近海、アフリカ。音波を使って海底地形を調べたり、岩石や火山灰を採取したり。それらから、海台の沈没、火山列の成り立ち、プレートテクトニクス、大陸形成、背弧海盆など、地球が激しく動いてきた痕跡を探るのだ。近年、地震波トモグラフィーといった技術進歩によって、地球変動の原動力がプルームの活動であることが見えてきたそうだ。プルームとは、地球深部からのびる熱い物質の上昇流のこと。もっとも火山活動が活発なハワイとアイスランドの地下深部にあるプルームよりも、ずっと規模の大きなプルームの集合体が、南太平洋とアフリカの深部で見つかっているそうな。地球科学には、まだまだわからないこと、これから明らかになることがたくさんつまっているのだなぁ。
お薦め度:★★★ 対象:地球科学の入門書として
【和田岳 20260306】
●「地球変動の犯人を追って、科学者、海にもぐる」佐野貴司著、河出書房新社
著者はプルームを研究する地球科学者で、太平洋を中心に世界各地に、おもに海底の火成岩を採集しにいく。海に沈んだムー大陸をとっかかりに、中学生向けに分かりやすく、大陸と島の違い、地殻とマントル、プレートとプルームを解説。
海底探査の紹介とシャッキー海台の由来。海底噴火からプレートダイナミクス、そしてプルームの話。なぜ大陸は沈まないのか。日本海をはじめとする背弧海盆の出来方。超巨大火山に注目して、パンゲア大陸を分裂させ、地球環境に生物の大量絶滅に影響を与えてきたプルームの話。プルームの分布に基づいて、次に巨大噴火が起きるのはどこかを予測。
島と大陸の違いとか、プレートと地殻の違いがやっとわかった。
お薦め度:★★★ 対象:地球の内部構造や火山に興味のある人
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