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本の紹介「地形探検図鑑」

「地形探検図鑑 大地のようすを調べよう」目代邦康著、誠文堂新光社、2011年9月、ISBN978-4-416-21109-0、2200円+税


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【西本由佳 20160618】【公開用】
●「地形探検図鑑」目代邦康著、誠文堂新光社

 山から平野を通って海に至る地形の変化を順に追っている。写真と図が豊富で、視覚的にわかりやすい。高校地理の資料集にさくっと数ページで図を示している内容が、一冊を費やして成因と実例つきで丁寧に示されている。取り扱っているのが主に日本でみられる地形というのも、身近に感じられていいと思う。

 お薦め度:★★★  対象:そこに坂がある理由を考えてみたい人、地理を暗記科目だと思っている人
【中条武司 20161028】
●「地形探検図鑑」目代邦康著、誠文堂新光社

 学校ではなぜか社会の授業で習う地形。本当は火山や地層、時には生き物もかかわってできるものなのに、なぜ理科では習わないの?という疑問に答えてかどうかは知らないけど、日本で見られる一般的な地形はほぼ網羅している本書。しかし、「調べよう」というタイトル通り、地形の調べ方の概要も載っているし、総ルビということは小学生までを対象にしている? その割に内容は難しいし(線状凹地なんか私も知らないよ)、周氷河地形とかマニアックなものも載っているし(最近まで知りませんでしたよ)。誰を対象にしているのかなあという疑問の残る一冊。

 お薦め度:★★  対象:地形を知ろうと割り切って読める大人
【西村寿雄 20160619】
●「地形探検図鑑」目代邦康著、誠文堂新光社

 『地形探検図鑑』というより『地形紹介図鑑』といったスタイル。はじめに少し「地形のできかた」や「日本の地質の特徴」などあるが、ほんの数ページの解説があるのみで物足りない。せめて、この本に出てくる場所がわかる地図でもあればいいのかな。とはいえ、見開き2ページで各項について写真もきれいなので、地形の特徴や景観をぱらぱら眺めていくのにはいい。「日本(一部国外)にはこんな景観もあるのか」と見直すきっかけになる。文章は読みやすいので子どもも楽しめそうだ。最後の一ページに「ジオパークの紹介」がある。ネットの紹介もあるので、各地をひもとくきっかけになるかもしれない。眺めて楽しむ程度にはいいか。一つ苦言。「風化による地形―腐る岩石」などの表現があるが比喩としての解説もない。

 お薦め度:★★★  対象:地形・景色を楽しみたい人
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