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本の紹介「地磁気の逆転」

「地磁気の逆転」アランナ・ミッチェル著、光文社、2019年2月、ISBN978-4-334-96226-5、2500円+税

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【西村寿雄 20190618】【公開用】
●「地磁気の逆転」アランナ・ミッチェル著、光文社

 近年話題になりだした地磁気について、その発明・発見の歴史をひもといている。地磁気は過去に何百回もN、Sの逆転を繰り返してきた。最近はかなり磁極が動いていて地磁気逆転の危機がせまっているとか‥。この本は、地球磁石発見の歴史から、電磁気学の話、地球コアの話、残留磁気・岩石磁気の話など書き綴って、地磁気逆転のシナリオでしめくくっている。地磁気に関する総合的な本である。それぞれ研究のエピソードを交えて興味深く書き綴っているが図版は一切ないので少々理解しにくい面もある。

 お薦め度:★★★  対象:地磁気について知りたい学生
【中条武司 20190828】
●「地磁気の逆転」アランナ・ミッチェル著、光文社

 地磁気(磁気)があるのは1000年も前から分かっていたが、地磁気がなぜ起こるのかは、現在でも正確には分かっていないそうだ。そして地磁気が過去から何度も逆転し、そしてそれがいつどのようなタイミングで起こるのかもさっぱり分かっていないそう。本書は磁気・地磁気がどのように発見されたのか、地磁気が逆転していることを発見したブリュンの軌跡、そして未来に地磁気の逆転の時にはどのようなことが起こるのかもしれないのかまでを語っている。地磁気に関して科学史的な観点から未来までを語る幅広い内容だ。
 しかし、図や写真が一枚もないのはどうにかならなかったのか。後半の磁場の変動や磁極の移動の話など、図がないと理解しにくいぞ。

 お薦め度:★★★  対象:地磁気って何って人
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