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本の紹介「地衣類のふしぎ」

「地衣類のふしぎ コケでないコケとはどういうこと?道ばたで見かけるあの“植物”の正体とは?」柏谷博之著、ソフトバンククリエイティブ、2009年10月、ISBN978-4-7973-4153-9、953円+税


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【和田岳 20100423】【公開用】
●「地衣類のふしぎ」柏谷博之著、ソフトバンククリエイティブ

 山に行ったりしたら、木の幹や岩なんかに、堅いコケみたいなへんなものが引っ付いている。あれはコケでもカビでもなくって、あれが地衣類。菌類と藻類の共生体。誰もが見たことがあるけど、誰もよくは知らない謎の生き物、地衣類を紹介した一冊。
 地衣類の正体の説明に始まって、身近な地衣類の紹介、形や暮らし、呈色反応などによる同定、人との関わり、標本の作り方。その他にさまざまな地衣類あるあるが満載。数少ない地衣類のとっつきやすい解説書。聖書に出てくるマナが地衣類だったって知ってた?

 お薦め度:★★★  対象:あの岩とか木の幹とかにへばりついているのは何だろう?と思ったことのある人

【魚住敏治 20100421】
●「地衣類のふしぎ」柏谷博之著、ソフトバンククリエイティブ

 地衣類の話てんこもりの本です。前半部分は写真をながめて、余裕があればしっかり読んでお勉強。後半部はきにいったところを拾い読みしたり、話題づくりのために読むなんていうのもいいと思います。
 ともかく入門的な本がすくないですものね。

 お薦め度:★★★  対象:地衣類についてすこしでも知りたいと思っているかた

【萩野 哲 20100416】
●「地衣類のふしぎ」柏谷博之著、ソフトバンククリエイティブ

 地衣類は、一見コケのようで、・・・ゴケという名前のものも多いが、実はコケとは全く異なり、菌類が藻類とが共生して生きている生物である。本書は、地衣類についてその生物学的な位置、生態、人とのかかわり、標本の作り方まで、平易に解説しており、地衣類の入門書として匹敵かもしれない。特に、「化学分類」は他の分類群にはあまり例のないユニークな手法であり、印象に残った。それにしても、いざ地衣類に入門しようとしても、果たして野外で地衣類が識別できるか、本書だけではやっぱり心許ないような・・・。

 お薦め度:★★★  対象:ズバリ地衣類入門者

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