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寒い日が続きますが,体調など崩しておられないでしょうか.水質班の活動も一段落つきましたが,まだまだデータの整理と,来夏の一斉採水があります.2006年夏予定の特別展までもう1年半がんばりましょう.(中条)
◎2005年3月6日(日):データ整理 フィルターを通した懸濁物の色を地図上に図示する作業を行います.分析データは図示できるソフトがあるのですが,フィルターの色はこちらが任意に設定した色なので,ソフトを使用しにくく手作業でデータを入力です. 博物館のパソコンを使っての作業ですので,あまりたくさんの人数では作業できませんので,ご了承下さい.使用ソフトはAdobe Illustrator(アドビ イラストレーター)です.普段からパソコンを使い慣れている人,イラストレーターが入っているノートパソコンを持ち込みの人,大歓迎します! 日時:2005年3月6日(土) 午後1時〜 場所:自然史博物館 実習室 申込:パソコン準備の都合がありますので,参加される方は中条までメール(nakajo@omnh.jp)かハガキでお知らせ下さい. その他:博物館へは事務所入り口(職員通用口)からお入りください.
プロジェクトYのこれまでの成果発表と,来シーズンの各班の活動予定や狙いなどを紹介します.水質班は3月6日作業の懸濁物の話を中心に行う予定です. その他:博物館へは事務所入口(職員通用口)からお入りください. 日時:2005年4月9日(土) 午後1時〜4時 場所:自然史博物館 集会室
申込:不要 その他:博物館へは事務所入り口からお入りください.
ニュースレターNo.7でも予告したように,次回の採水は夏に,同日同時刻で一斉に採水する計画です.詳細については4月頃に発行のニュースレター(次号)でご案内します.
■第8回採水フィールドデータ(PDF:28KB) 最終回のデータです(別紙).冷夏だった昨年とは違い,記録的な酷暑だったこの夏でしたが,データに違いはでているのでしょうか.今までのデータと比べてみましょう.水温データについては・・・・次に紹介します. ◎全8回の水温データをまとめて(その1) 夏の中間発表会で示したものに,最終回の第8回のデータを加えた水温データについて図表などでまとめてみました.やはり一筋縄ではいかないようで・・・・2回に分けて報告します.また同じ内容は, Nature Studyにも発表する予定です. そのような大和川水系での水温変化はどのようになっているのか,水質班が2002年11月から2004年8月まで3ヶ月おき8回の採水を通じて計測した水温について,上流−下流での水温変化と季節変動などについて示すと共に,その原因について考えてみました.ただし,この採水は同日同時刻で行っている訳ではなく,通常9日間の設定した採水期間内において計測した水温データを示しているので,おおむねの傾向を示しているに過ぎないことに注意してください. また,すべてのデータを用いるととんでもなく多いので,今回の検討に用いたデータの位置は図1・表1(下記)に示した大和川・初瀬川(YM),石川(IS),西除川(NY),曽我川(SG),寺川(TR),富雄川(TM),竜田川(TT)と旧大和川水系の平野川(HR),長瀬川(NG),楠根川(KS),玉串川(TK),恩地川(ON)の26地点に絞り,わかりやすいように支流ごとに決まったアルファベットと下流から番号を付けました.今回のデータ番号とそれぞれの具体的な住所とこれまでの採水番号との関係については表1に示しています.この表とこれまでのニュースレターのフィールドデータを参考にしてください.具体的な水温は今回は示してませんので,これまでのニュースレターの数値を参照してください. 表1:今回のデータ番号,採水班における通し番号,河川名,住所.
■水温と気温の関係 地下水とは異なり,河川や湖の水温は外気の温度変化に非常に影響を受けます.また,流量や湧水量,水深や流速なども気温と水温の関係に影響を与えることが予想されます.ここでは気温と水温の関係を大和川から河口のYM1と山間部から奈良盆地に出てくるYM5,支流では奈良盆地中心部の寺川TR1とその上流で渓流部にあたるTR2の4地点について示します(図2). 大和川本流も,支流である寺川も,気温の変化に対応して水温も変化していることがわかります.ただし,大和川も寺川も下流側では,気温と水温の差がどの季節も5℃以内なのに対し,上流側の方では気温と水温の差が大きくなっており,5℃以上の温度差があることがよくあります.特に5月・8月の気温が高い時期にその傾向が強いことがわかります.これは上流部のため湧水した水がまだあまり温められていない,堰堤やダムなどによる止水環境が少ない,山間部を流れているため水面が日光にあまり照らされていない,などの理由が考えられます.しかし,グラフには示していませんが,上流・下流に関わらず,ごく近傍の採水地点でも数日採水日が違うだけでその日の気温に応じて水温変化をしています(これまでのフィールドデータ参照).これらのことから,影響の大小はあるにせよ,水温は非常に敏感に気温変化に反応していることを示しています. ■大和川本流の上流−下流での季節水温変動 大和川本流(YM1〜6)での水温変動を見てみると,変動のパターンは非常に似通っていることがわかります(図3).つまり上流・下流での水温変化傾向が同じであることを示しています.これは比較的狭い集水域のため,集水域内での季節変化(気温変化)がさほど変わらず,同様の水温変動になっているのだと考えられます.しかし,この中でYM6地点の2004年5月(第7回採水)の水温が30℃近くの異常に高くなっています.これは採水担当者の伊藤ふくおさんによると,田んぼを通った水が直接川に流れ込んでおり,田んぼで温められた水が川の水温にも影響していることがわかります. また,縦軸に水温,横軸に採水ポイントを示したグラフから,上流から下流への水温傾向を見ると(図4),多少の例外はありますが,上記の第7回採水を除いては,中流部(YM3〜4)の水温が一番高い傾向にあります.これは,田んぼなどを通った水が川に直接流入している可能性,中流部の流量が少ない,また奈良盆地には堰が多く水温が上がりやすい,下流域で比較的水温が低い石川が合流していることなどが理由として挙げられると思います.(続く) (中条武司) ★博物館行事などもチェック! 大和川にちなんだ行事を自然史博物館および友の会では多く企画しています.調査ではありませんので気楽に行事に申込参加してください.大和川周辺の自然や川に住む生き物について知ることができます.
昔は自然の地形と町や田畑の立地が関係していました.柏原・八尾の旧大和川沿いや高安山のすそ野を歩きながら,川や扇状地の地形と街並みの関係を考えてみましょう. 日時:3月26日(土) 午後(雨天中止) 場所:柏原市〜八尾市 ■プロジェクトYホームページ開設!! 水質班をはじめとするプロジェクトYのホームページがなんと唐突に完成しました.水質班のページではこれまでのデータやニュースレター,調査方法などが書かれています. ひとつは,来夏の同じ日・同じ時間にみんなで大和川水系の水を集める,というのを計画中です.そのときの調査方法や詳細については追ってお知らせしますので, 【編集後記】ニュースレターの発行が遅くなって申し訳ありませんでした.昨年は博物館の行事「大和川を歩く」シリーズ全5回で大和川本流の端から端まで歩きました.源流部の天理市・桜井市から大阪市・堺市の河口まで80km弱,いろいろな表情の大和川を見ることができました.今年は大和川支流の自然を観察する行事をいろいろ計画中です.6月には石川で合宿も計画しています.ぜひ参加してください.(中条) **************************************************************** 大和川水系調査グループ:水質班ニュースレターNo.8 〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23 大阪市立自然史博物館 Tel:06-6697-6221 Fax:06-6697-6225 担当:中条武司(第四紀研究室) E-mail:nakajo@omnh.jp **************************************************************** |
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